サーモコンの特徴

土木分野における充填工事・盛土工事では、締め固めが不要で、かつ土圧や荷重を低減できる軽量なグラウト材や盛土材が使用されています。気泡コンクリートもそのひとつですが、サーモコンは他の気泡コンクリートにはない優れた特徴を有しています。

高い流動性

F-10B1.jpg 事後発泡タイプのサーモコンは打設時には気泡を含んでいません。混練直後のサーモコンスラリーは低粘度であるため圧送ロスが少なく、圧送距離も長くでき、また充填の際に狭小部分に容易に流入します。

高い膨張率

サーモコンは発泡によって混練スラリー容積の約1.5~ 2.0倍に膨張します。すなわち、混練・圧送・打設するボリュームは充填容積の50%~ 67%で済みます。したがって、工期の短縮や設備規模の縮小が可能となります。さらに、下水道枝管充填等の小規模・狭空間用では膨張率約3.0倍の特殊サーモコンもあります。

注)膨張率は設計強度等によって変わります。

高い充填性

高い流動性を持つサーモコンスラリーは、複雑な断面の空隙へも水と同じように流入することができ、更に事後発泡タイプであるため、空隙内でスラリーが体積膨張して空隙上部まで隙間のない充填が可能となりました。

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アクリル容器に15~25㎜の砕石をいれ、サーモコンの流動性と充填性を確認した実験です。
サーモコンスラリーは砕石の隙間を通り、容器下まで流れていきます。(①②)
打設後、発泡により体積膨張し、上部の砕石の隙間も充填される様子が分かります。(③④)

汎用ミキサーの使用

従来のサーモコンは発泡剤を均―に分散するため特殊ミキサーが必要でしたが、薬剤を工夫することにより、汎用のグラウトミキサーでも十分に混練が可能となりました。したがつて設備費用の低減ができるようになります。さらに、下水道枝管のようなリッターオーダーの充填では、ハンドミキサーもしくはビニル袋振り混ぜでの混練もできます。

発泡タイミング

汎用のサーモコンは混練して数分で発泡を開始します。一方,混練してから発泡開始までの時間を30分から1時間まで延ばすことが可能な特殊サーモコンもあります。これにより、スラリーのハンドリングに時間がかかる工事にも適用することができます。(ただし、スラリー温度によって発泡開始までの時間は多少変動します。)

多様性

空気量・単位容積重量口圧縮強度などの諸物性に幅があり、用途に応じた配合を使用できます。

 空 気 量    25~ 50 %
 単位容積重量  0.6~ 1.3 kg/ℓ
 圧縮強度   0.5~ 12 N/㎜2

その他の特徴

4週設計強度1.0N/mm2(11,000kN/m2)のサーモコンの特徴を下表に示します。

 項目 数値 等  備考
 単位容積重量(kg/m3)  750     
 ―軸圧縮強度(kN/m2)  1,240     JIS A 1108 準拠
 せん断強度(kN/m2)  505     三軸圧縮試験
 透水係数(cm/s)  8.3 E―7     JIS A 1218
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