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事後発泡ならではの工事例
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アドサーモ、サーモコンの大きな特徴のひとつである事後発泡。
事後発泡とは、充填材を製造し圧送するまでは気泡が少なく、充填してから気泡が発生し体積膨張することです。
これによるメリットは、①充填性が高くなること。②製造量・圧送量が少なくなること。が挙げられます。
それ以外にも事後発泡ならではの利点がありますので、今回は実際に行った工事をご紹介します。
山の中腹傾斜面に水力発電用の水路があり、減災対策として水路下の補強工事がありました。
補強には地山への負荷を低減するため軽量な材料が必要でした。
当初、一般的なエアモルタルが選定されていました。
一般的なエアモルタルは、セメントモルタルに界面活性剤で作成した泡(シェービングフォームのような泡)を混合して製造するものです。
現場は充填材を製造するスペースがなく、その現場から約100メートル下ったところにある道路脇を利用して製造・圧送するしかありませんでした。
圧送はコンクリートポンプ車で行うのですが、一般的なエアモルタルを揚高100m圧送すると、充填材に混合した気泡がクッションになり圧力がかからず充填材が上がらないか、気泡が分離・消泡して軽量性が失われると考えられました。
そこで製造・圧送時に気泡がほとんどないサーモコンが採用されました。
圧送は詰まり等のトラブルなく順調に行われ、注入後の体積膨張も設計通りになり、お施主さま、工事店さまに満足いただけました。
特殊な工事でしたが、事後発泡の利点が生かされたケースです。