サーモコン 空洞充填材

Thermocon
サーモコン

製品の用途および主な特徴

【用途】

〇セメント系の事後発泡(※1)タイプの充填材。
〇面下等の空洞充填、地盤沈下空洞充填、特殊地下壕・廃坑の充填、トンネル・地下シールドエ事の背面空洞充填、ライフライン等の管充填、道路・河川岸盛土、港湾・河川施設の裏込め、災害復旧用資材など、いろいろな充填工事に活用できる。

※1 事後発泡とは、打設してから発泡が始まり体積膨張することです。

【特徴】

〇練上がり直後のサーモコンは、高い流動性を有しており、圧送・注入時のロスが少なく、狭小な空隙へも打設後に流入できる。
〇注入後に1.4~2.0倍に体積膨張するため、複雑な形状の空隙にも隙間なく充填ができる。
〇混練・圧送の量を大幅に削減できる。
〇硬化したサーモコンは、0.5~1.0mm径の微細な気泡によって軽量化が図られているので、土圧や荷重負荷を低減できる。

高い流動性 Liquidity

事後発泡タイプのサーモコンは打設時には気泡を含んでいません。混練直後のサーモコンスラリーは低粘度であるため圧送ロスが少なく、圧送距離も長くでき、また充填の際に狭小部分に容易に流入します。

高い膨張率 Expansion rate

サーモコンは発泡によって混練スラリー容積の約1.5~2.0倍に膨張します。すなわち、混練・圧送・打設するボリュームは充填容積の50%~67%で済みます。したがって、工期の短縮や設備規模の縮小が可能となります。

注)膨張率は設計強度等によって変わります。

膨張の様子 State of expansion

①膨張開始(スラリー投入直後)

②膨張中(15分)

③膨張中(30分経過)

④膨張完了(完全充填)

高い充填性 Fillability

高い流動性を持つサーモコンスラリーは、複雑な断面の空隙へも容易に流入することができ、更に事後発泡タイプであるため、空隙内でスラリーが体積膨張して空隙上部まで隙間のない充填が可能です。

サーモコンの流動性と充填性を確認した実験

アクリル容器に15~25㎜の砕石をいれ、サーモコンスラリーを流す。

サーモコンスラリーは砕石の隙間を通り、容器下まで流れていきます。

打設後、発泡により体積膨張します。

体積膨張中も流動性があるため、砕石を持ち上げずに隙間を充填します。

サーモコンの代表的な製造フロー Manufacturing flow

高い流動性 Liquidity

サーモコンは、現地製造の場合、汎用のグラウトミキサーで混練が可能です。
特殊な設備を使用しないので設備費用の低減ができるようになります。汎用のグラウトミキサーが製造できるためさらに、工事規模に応じた設備で使用することができます。また、ミキサー車で供給する方法もあり、現場での作業を大幅に削減することもできます。(ミキサー車での供給ができない地域もありますので、詳しくはお問い合わせ下さい。)

多様性 Diversity

空気量・単位容積重量・圧縮強度などの諸物性を配合により変えられるため、用途に応じた配合を使用できます。

空気量 25〜50%
単位容積重量 0.6~1.3g/cm2
圧縮強度 0.5~12 N/mm2

その他の特徴 Other features

汎用サーモコン(4週設計強度1.0N/㎟)の特徴を示します。(実測値)

  数値 等 備考
単位容積重量(kg/m3) 750  
―軸圧縮強度(N/mm2) 1,24 JISA1108準拠
せん断強度(kN/m2)505 505 三軸圧縮試験
透水係数(cm/s) 8.3E-7 JISA1218

お客様の声 Customer's voice

・床下空洞充填で、サーモコンを使いました。狭い隙間でしたが、膨張して確認孔から出てきたので、お施主様にも納得してもらえました。


・深礎杭の周囲空洞の充填で使用してもらいました。非常に流動性が高くて、ぐるっと180°反対までスラリーが流れていきました。レキの隙間にも入ってしっかり充填ができました


・10m×30mの倉庫建屋の床下充填で使用してもらいました。床に削穴できなかったので、側面から流し込み。夕方まで充填して翌朝見たら流し込みをした反対側に膨張したサーモコンが出ていて充填性を実感した。


【現場練りの工事で工事担当者様】
スラリー製造量が少ないのは大変助かる。事後発泡なので注入量の管理に気を付けないといけないが、1時間程度で(膨張が)終了するので慣れれば問題ない。


【ミキサー車で供給した生コン会社様】
通常のエアモルタルは、現場でエアを投入するのに時間がかかるし、排出後のドラム洗いもなかなか泡が取れずに大変。ピット内も泡だらけになるので消泡剤を使ったりする。サーモコンは、プラント製造がちょっと特殊だけど、現場での材料投入・攪拌は数分で済む。ドラム洗いやピットも泡がほとんど立たないから手間がかからない。

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