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白と銀(宇宙開発の変遷)その1
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SFが好きな人にとって宇宙開発はロマンです。
最近では日本のISASが行った小惑星探査機はやぶさやJAXAと三菱重工の商業衛星を目的としたH2Aロケット、後継のH3ロケットが注目されましたね。
昔のSFでは、ロケットというと上の写真のような形と色をしていました。
今見るといかにもレトロな感じがしますね。
座薬のような形(比喩が悪い)に羽根がついていて色は銀色。
とにかく宇宙にまつわるものというと銀色でした。
これは金属(ステンレス)そのものの色で塗装を施していないわけです。
重量をできる限り少なくしたいのでわざわざ塗料を塗ることはしなかったのが理由なのですが、銀色が未来的でかっこいいと感じていました。
実際に、アメリカの宇宙開発のマーキュリー計画(初の有人宇宙飛行計画)、継ぐジェミニ計画(2人の飛行士を搭乗させる宇宙飛行計画、ジェミニは双子という意味。)のロケットは、白・黒の塗料が施されたロケットもありましたがほぼ銀色だったのです。
ところが、次のアポロ計画になるとロケットの色は白色になってしまいます。
これは、白色が光の反射効率がよくロケット本体の温度環境を維持するためで、燃料の燃焼効率や飛行士の環境にも影響するので、それを優先したためです。
重量低減を取るか安定な燃焼や船内環境を取るかという選択の結果だったのです。
ちなみに日本のH2ロケットはオレンジ色、H3ロケットは黄色です。
これは断熱などの機能性の他に技術者の熱意が込められているそうです。この話はいずれまた。